平野 由希子
大学卒業後渡仏。雑誌、書籍などで幅広く活躍。シンプルで親しみやすいレシピを数多く発表している。著書に「『ル・クルーゼ』だから、おいしい料理」(地球丸)、「平野由希子のおいしい理由。」(主婦と生活社)など多数。
Text:小柳 美佳 Photo:稲垣 徳文
クオバディスは私の定番。もうかれこれ10年以上の付き合いです。最初は大きな「エグゼクティブ」から使い始め、現在使っている小さめの「ビソプラン」(17×8.8cm)に落ち着いたのは6,7年前です。月間見開きのピソプランでは物足りないのでは?と思う方もいると思いますが、大きな手帳を使っていると、事細かに書くので、全部手帳に頼ることになってしまう。でも手帳は持ち歩くものですし、小さな手帳で済むことぐらいの事柄で日々過ごしたいなという気持ちもあって。バッグも大きなものを持ったら、資料を色々と入れてしまうけれど、最小限にしたら減らせますよね。私は背が高くないので、できれば小ぶりのバッグを持ちたいし、お財布も手帳もどんどん小さくしていきたいなって思っているんです。
そう思うようになったのは、年を重ねたからかもしれません。30代の時は忙しくて、必然的にタイムスケジュールを書き込める大きな手帳を選んでいました。料理研究家としてまだまだ頑張らなきゃいけないとの思いもあって、気持ち的にやっぱり忙しかったんでしょうね。その頃は手帳にたくさん書き込んで、メモや書類も挟み込んで持ち歩いていました。でも40代を迎え、仕事も昔よりゆるやかに取り込みたいと考えるようになりました。自分にとって気持ちのいい仕事との付き合い方を模索しているというか。がむしゃらに働いていた30代とは異なる、仕事の量ではなく、中身を充実させていきたいと思っています。
だから、ビソプランには細かいことは書かずに、「○日撮影。」と至ってシンプルな書き方ですよ。大きな手帳はスケジュール管理をするには非常に優れていると思いますが、でもあまり縛られなくてもいいかな。手帳は生活のサポート役であってほしいと思っているので。
クオバディスと出合ったのは、学生の頃。確かF.O.B. COOPで買ったと記憶しています。フランスのものが好きだったので、フランス語表記のタイプを使っていました。
フランスに住んでいた時はフランスで買って使っていました。あまり物事色々浮気しないタイプなので、使い慣れたらそれでいいじゃないか、と思うんです。だから手帳はクオバディスと決めているので、他の手帳は見ませんね。
ビソプランはシンプルに使っています。備忘録ぐらいであまり書き込みませんね。アポイントの時間や、撮影の日時しか書きません。たまに忘れることもあるけど(笑)。
メモ欄のスペースも無いですが、あまり不自由に感じたことはないですね。お店に行く時はメモ用紙に電話番号を書いて、ピッと手帳に挟んで、終わったらピッと捨てちゃう、とか。手帳が無くても大丈夫と思えるぐらいの関わり方をしているからビソプランを選んでいるし、日記的な使い方をしないんだと思うんですよね。もちろん多少はスケジュールを管理しないとならないけれど、大丈夫ですよ、これで。手帳にスケジュールをびっしり書き込むことによって、あまりプレッシャーを感じたくないんです。よく「忙しいですよね?」と訊かれるんですけど、「いいえ別に」と答えていたいんです。
それとビソプランの便利なところは、一ヶ月単位でパッとスケジュールが見られること。例えば、雑誌の仕事は準備から手を離れるまでの期間が2〜3か月かかることもあります。そうなると一週間単位の手帳より、一ヶ月単位の見開きの方が仕事のペースを簡単につかむことができます。
それと、以前別冊で付いていたアドレス帳には、パスポート番号や友人の住所、パリのレストランのアドレスなどを書き込んでいるので、毎年手帳を新調しても、継続して活用しています。
最初は黒のカバーを選んでいたのですが、今では赤・ピンク系に落ち着いています。洋服は黒っぽいもの、食器は白いものというように、日常のものはどうしてもシンプルな色を選びがちなんです。でも、生活の中に色があるのって素敵ですよね。黒ばかりだとつまらない。仕事場にはさまざまな食べ物の色があるので、食器などは白が好きなのですが、赤やピンクの気分が高揚する感じも大事。手帳には意識して赤やピンクを選ぶようにしています。
クオバディスの月間見開きポケットダイアリー。
シンプルな作りの「ビソプラン」は、メイン使いはもちろん月間用サブダイアリーやプライベート用としての活用など、幅広いユーザーにご好評頂いている薄型ダイアリーです。
1月始まりの他、4月始まり「ビソプラン4」も展開しています。