HISTORY:クオバディスの歩み

OPENING
INITIATOR
1952
1954
1957
1962
1966
1969
1994-2025

クオバディスの歩み

誕生から半世紀以上、多くの人々から支持されているバーチカルの元祖、アジェンダプランニングダイアリー。

その始まりは、フランスの港街マルセイユ。
ひとりの医師フランシス=ジョルジュ・ベルトラミによるものでした。

今日まで続いてきたクオバディスの機能的な時間管理の提案、こだわりのクオリティ、洗練されたデザインはこれからも変わることなく、人々のライフスタイルをサポートしてゆきます。

ここでは、当初「発明」とまで言わしめたフォーマットが、今や世界中の多くの人々に愛されるようになった軌跡をたどります。

Editions Quo Vadis 創始者 フランシス=ジョルジュ・ベルトラミ

クオバディスの創始者ベルトラミはもともと医師でしたが、戦争で右手を負傷し引退を余儀なくされました。ちょうどその当時、業績が振るわなかったパリの出版社の再建依頼を友人から受け、ダイアリー会社“Editions Quo Vadis”として建て直しを図りました。

過去のインタビュー 「クオバディス誕生秘話」はこちら

アジェンダプランニングダイアリーの始まり

自身のライフスタイルにマッチした実用的なダイアリーを見つけられずにいたベルトラミは、1952年、これまでにない全く新しいダイアリーのフォーマットを考案します。

左右見開きで、月曜から土曜を時間軸で縦割りに、日曜日は下部にレイアウトした、利便性を追求したフォーマット。

これが後に世界のスタンダードとなる、1週間を見開きページに機能的にオーガナイズしたアジェンダプランニングダイアリーの始まりです。

Editions Quo Vadis設立

ベルトラミ考案のダイアリーフォーマットは周囲の人々から評判を呼び、1954年にはマルセイユに本社工場「Editions Quo Vadis」を設立しました。これより本格的なダイアリーの生産が開始されます。時を同じくして、1週間がひと目で把握できるダイアリー機能の最大のポイント2つを商標登録しました。

― AGENDA PLANNING DIARY® アジェンダプランニングダイアリー
― Dominante® ドミナント

ベルトラミが考えるアジェンダプランニングを使用するメリットは、次のようなものでした。「完成されたフォーマット自体にスケジューリングのHow toが全て集約されている。ユーザーはこのダイアリーを使用することによって、スマートなスケジューリングを実現可能にする。アジェンダプランニングダイアリーは、どのようなライフスタイルにおいても、整理された時間管理へと常に導いてくれるのである。」

また、アジェンダプランニングダイアリーの機能の1つとして欠かせない「Dominante® (ドミナント)」と呼ばれる、その日(もしくはその週)の最優先事項を記入する項目は、今やクオバディス・ダイアリーの共通言語となりました。

定番ダイアリーの誕生

クオバディスならではのサイズのユニークな正方形ダイアリー「Executive(エグゼクティブ)」は1957年に、またそのすぐ後のタイミングで日本でも多くの方に愛用されているダイアリー「Business(ビジネス)」が誕生しました。

いずれのタイプも、今や世界各国多くの人々からセレクトされている定番ダイアリーです。

数々の受賞と評価

1962年、ル-ブル美術館で開催された「芸術と産業」博覧会において、シトロエンのDS、IBM®のタイプライター印字ボールと並び、『20世紀の偉大な製品』に選定されました。その当時を創始者ベルトラミはこう振り返ります。

― フランス本社の工場責任者から「ルーブルの展示会にダイアリーを出してくれないか」という話がきていると報告を受け、その時はてっきり、当時パリにあった「ルーブル」というデパートの小さな展示会だと思っていました。それが後日、あの「ルーブル美術館」での展示会だと知らされとても驚き、急遽ふちどりに金の塗装を施したゴールドエッジダイアリーに高級本革カバーをセットし、リッチな演出を施して出品しました。こんなに名誉あるタイトルに選定されたことは今でも忘れられない、大きな誇りとして心に残っています。

その後も、クオバディスダイアリーは数々の栄誉ある賞に輝きます。
67年の「モントリオール万博賞」「グッドテイスト金賞」「インターナショナルクオリティ賞」、76年の「フランスのアイディアラベル」、88年「ヨーロッパの卓越・グランプリTRIOMPHE賞」他、その機能性を高く評価され、発明品としても認められるようになりました。

初の外国語版誕生から世界のクオバディスへ

会社設立当初は、フランス市場の開拓、そして同国内でのダイアリートップブランドになることを目標としていたEditions Quo Vadisも、パリでの評判が功を奏し、1966年には初の外国語版が誕生。ヨーロッパ全土で10以上の言語に訳され、その人気は国際的なものとなります。

その後は、カナダやアメリカに支社と工場を作ることで、英語圏市場(イギリス・カナダ・アメリカ・オーストラリア)を視野に入れたダイアリービジネスを展開し、企業としての成功を収めてきました。

ダイアリーNewモデル続々誕生

海外進出を果たした1960年代後半から、ラインナップにNEWモデルが続々と登場します。

1969年に誕生した、ベルトラミ最愛の夫人“Carla”へのオマージュとして作られたダイアリー「Carla Prestige(カルラ)」は、クオバディスで初めて女性向けとして開発され、アジェンダプランニングの中では最小サイズ。小さなパーティーバッグにもスマートに収まるエレガンスなダイアリーです。

その他、現在日本でも定番としてご好評頂いている、1日1ページダイアリー「ABP2(エービーピー2)」や「Maor(マオー)」などが登場しました。1970年代後半には、生前ベルトラミが愛用していた「Prenote(プレノート)」や、システム手帳「Organiser(オーガナイザー)」シリーズも作成されるようになりました。

ライフスタイルに応じて進化し続けるクオバディス

1970年代後半から日本市場へ紹介・輸入され、既にファンを増やしつつあったクオバディス。日本のユーザーの皆様のご要望に応える製品を提供すべく、1994年には日本支社、クオバディス・ジャパン株式会社を設立致しました。

かつて発明と呼ばれたクオバディスダイアリーは半世紀を超えて、時間の効果的なオーガナイズを目指す人の常識となり、今では世界5大陸・60カ国以上の人々に愛用されるようになりました。
今後も日々進化することを忘れず、多様なライフスタイルにお応えできる個性とバリエーションのご提案に努めて参ります。